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ファイルのやり取りをする際には、さまざまな方法があります。しかしビジネスで使う以上、しっかりとしたセキュリティや機能のあるサービスを選ぶべきでしょう。そこで本記事では、ファイル共有システム導入のメリットや、おすすめのツールをご紹介します。

そもそもファイル共有とは

さまざまなデータやファイルを、何らかの方法を使って二人以上で共有することを「ファイル共有」と言います。

物理的なハードに保存して手渡ししたり、サーバーを経由したり、その方法はさまざまです。ただし、主にセキュリティ面を考慮して、社内・社外で使い分ける必要があります。


社内でのファイル共有方法5選

社内でファイル共有を行う場合、セキュリティと効率面を考慮して方法を選択しましょう。

1.USBメモリ
汎用的なUSBメモリを使って物理的にファイルを共有する方法。手軽さゆえに紛失・情報漏えいのリスクもあり、使用自体が禁止されている企業も多いです。

2.共有フォルダ
ネットワーク上でフォルダを共有状態に設定して、ファイルを共有する方法。社内でのファイル共有時にこれを使う企業は現在でも見受けられます。

3.ファイルサーバー
サーバーを構築してファイルを管理する方法。設計や実運用の工数、サーバーを担う機器への初期投資が必要となりますが、自社に合わせてカスタマイズでき、セキュリティも担保できる点がメリットです。

4.NAS(ネットワークアタッチストレージ)
NAS(ネットワークアタッチストレージ)製品をサーバーがわりに運用する方法。実質ファイルサーバーのように使えるので、本来かかるはずのリソースや初期投資を節約することができます。

5.クラウド型ファイル共有サービス
インターネット上の共有サービスでファイルを共有する方法。データ量に合わせて柔軟にプランを選択できる拡張性の高さ、運用がラクで社内リソースを食わない、などが利点です。総じてコスパのいい方法と言えそうです。


社外とファイル共有する方法3選

社外とファイル共有をする際には、リスクを軽減するためより注意深く行う必要があります。

1.メールでパスワード付きzipファイル送る
メールの添付ファイルでファイルを送る方法。お手軽であり、現在でも使用している企業は多いですが、セキュリティ面に難があります。パスワードで保護されたファイルを添付したメール・パスワードが記載されたメールの二通を送る運用が一般的ですが、パスワード漏えいのリスクは避けられません。

2.ファイル転送サービス
ファイル転送サービスを使用して共有する方法。ブラウザベースでファイルをアップロードして、URLを相手に伝えるだけの手軽なやり方です。多くの場合は無料で扱える上に大容量ファイルにも対応するサービスもありますが、セキュリティ上の懸念点は残ります。

3.クラウド型ファイル共有サービス
前述したクラウド型ファイル共有サービスは、アクセス権限を制御したフォルダを共有できるなど、社外に共有する場合のセキュリティ面への配慮も可能です。



社外メンバーも含まれるチームにおすすめのファイル共有方法

社内だけでなく、社外のメンバーも含まれるチームで進めるプロジェクトなどでは、ファイルをやり取りする際にセキュリティを考慮して行う必要があります。

1.ファイルサーバー+ファイル転送サービス
社内は自前のファイルサーバーで運用して、社外に共有する際はファイル転送サービスを使う方法。手軽ではありますが、送付時のミスやセキュリティなど、運用上の不安はあります。

2.クラウド型ファイル共有サービス
手軽さと固いセキュリティを兼ね備えた方法です。社内外でアクセス権限の付与など共有方法を使い分けることで、効率的に共同作業を進めることができます。



そもそもクラウド上でファイル共有するとは?

「クラウド上でファイルを共有する」とは、「クラウド型ファイル共有サービス」や、最近よく聞かれる「クラウドストレージ」などに代表される、インターネット上に確保されたスペースでファイルを保管・共有する仕組みのことです。ここまで説明したように、複数人でファイルを共有する際に、もっとも効率的な方法と言えます。

総務省の「通信利用動向調査」(令和2年)の調査結果を見ても、企業のクラウドサービスの利用状況は7割近くに達していて、その利用用途は「ファイル保管・データ共有」がほぼ60%と最も多くなっています。クラウド型ファイル共有サービス等を利用し、クラウド上でファイルを共有する手法は、広く一般に普及していると言えるでしょう。



なぜクラウド型ファイル共有サービスが注目されるのか?

以上のように、ファイル共有にはさまざまな方法があります。しかし、セキュリティや、サーバー運用リソースの問題、共有の確実性などを考慮すると、クラウド型のファイル共有サービスのメリットが際立ってきます。そのため、注目されるようになりました。



従来のファイル共有方法の問題点

従来のファイル共有方法の問題点を補足して説明します。

1.専任の技術者が必要
ファイルサーバーやNASを運営する場合、ネットワークの設定や保守など、導入・運用するために専任の技術者が必要でした。さらに、ログや不正アクセスの監視、不要ファイルや重複ファイルのチェックなど、メンテナンスだけでも多大なリソースが必要となります。

2.天災によるリスクの高いオンプレミス運用
ファイルサーバーやNASを自社で運用するオンプレミス運用の場合、物理的に機器に破損が生じた場合、障害対応が必要になります。特に地震大国である日本においては、運用上で災害が起きるリスクは常に考えておかねばなりません。

3.社外アクセスが必要不可欠となった業務環境
スマホやタブレットなどが普及したことで、営業担当者がデバイスを活用して、外部から社内のファイルにアクセスする機会も多くなりました。社外からのアクセス時の情報漏えいリスクを考慮しつつ、手軽に使用できる環境を整えるためには、クラウド型ファイル共有サービスの導入が近道です。



クラウド型ファイル共有サービス導入のメリット

実際にクラウド型ファイル共有サービスを導入する場合に、得ることができるメリットを解説します。

1.どこでもファイルの共有ができる
クラウド型ファイル共有サービスは、PC・スマホ・タブレットなど、さまざまな端末からアクセスすることができます。例えば出張時の移動中などでPCを開きにくい環境でも、手軽にファイルを共有できるのは大きなメリットです。

インターネットさえ使える環境なら、サーバー機器やUSBメモリなど物理的な機材が不要なので、効率よくファイルを共有できます。

2.複数人でファイルを共有しながら作業を進められる
クラウド型ファイル共有サービスは、オンライン上に設置されたストレージでファイルを管理します。そのため、リアルタイムで最新ファイルにアクセスできるため、複数人でファイル共有する必要のあるプロジェクトなどにとても適した手段と言えます。

3.コスト削減
クラウド型ファイル共有サービスは月額制のサブスクリプションモデルが一般的です。毎月の定額に加えて、ユーザー数やデータ量が多い月は加算するなど柔軟に使えるため、コストを抑えて運用できます。

4.データを一元管理できる
クラウド型ファイル共有サービスにおいて、データを一元管理できることのメリットは大きいです。ストレージにアクセスするだけで、手軽に最新データを確認・共有できます。
また、不要ファイルや重複ファイルのチェックにも手間がかかりません。

5.管理の負担を大幅に減らせる
サーバーを管理するためには、ネットワークの構築・日々の保守点検など、多大なリソースを確保しておく必要があります。クラウド型ファイル共有サービスの導入によって、煩雑な管理業務をアウトソーシングできるのはメリットです。

6.災害に対するリスクヘッジとなる
クラウド型ファイル共有サービスを運営する各社は、自前で災害時のバックアップ体制を用意しているので、運用上で起きる災害リスクに関しても備えがあり安心です。



クラウド型ファイル共有サービス導入のデメリット

クラウド型ファイル共有サービス導入にあたって、注意せねばならないデメリットを解説します。

1.自由にカスタマイズしづらい
クラウド型ファイル共有サービスはパッケージとして提供されていることが多く、細かいカスタマイズができない場合も多く見受けられます。どのように運用していきたいかを事前に見極めた上で選択することが大事です。

2.セキュリティには要注意
セキュリティへの対処はそれぞれあるとはいえ、情報漏えいリスクはゼロになることはありません。サービスによっては暗号化や二段階認証などを取り入れているものもありますが、その強度には差があると言えます。

3.障害発生時に自分では何もできない
仮にサービス自体に障害が発生してしまった場合は、サービスを提供する企業による原因の特定や復旧対応を待つことになります。自社で対応できることは何もありません。



自社にあったファイル共有サービスの選び方

では、自社に合ったファイル共有サービスを選ぶポイントはなんでしょうか。

1.データ容量
実際にどのくらいのデータ容量を使うのかは、最も重要なポイントです。実運用スタート後に必要なデータ容量が明らかになることも多いため、余裕を持ったデータ量のプランを選びましょう。

2.利用コスト
データ容量にも関連しますが、日々どれくらい利用コストがかかるのかは、ファイル共有サービスを選ぶ上で考慮すべきポイントです。ユーザー数の増加や機能の追加によってもコストは変動するため、データ容量と合わせてシミュレーションすることが大事です。

3.機能面
社外とのファイル共有や、車内でも役職や立場でアクセスを制限したい場合、アクセス権限を設定できる機能は必須です。また、PC・スマホ・タブレットなど、どの端末からファイル共有を行いたいかも、自社のニーズと照らし合わせて確認しましょう。

4.セキュリティ
ここまで繰り返し説明してきたように、セキュリティ面への対策がしっかりと取られているファイル共有サービスを選びましょう。自社にどの程度のセキュリティレベルが必要なのかを念頭に置くことです。



人気のクラウド型ファイル共有サービス5選を紹介

上記のメリット・デメリットなどを踏まえて、おすすめのクラウド型ファイル共有サービスを紹介していきます。

1.Google Drive
Google社提供の「Google Drive」。ビジネス用途にはGoogle Workspaceというサービスが用いられます。ファイル共有機能以外にも、GoogleカレンダーやGmail、Meetなど多機能なのが特徴です。また、オフライン作業にも対応しています。

2.Dropbox Business
「Dropbox Business」は、手ごろな価格で使用できる使い勝手のいいサービスです。特に、共同作業をする際の効率のよさには定評があります。シンプルながらアクセス権限の管理にも対応しています。

3.OneDrive for Business
Microsoft社提供の「OneDrive for Business」。Word・Excel・PowerPointなどのオフィス製品が含まれるプランや、One NoteやOutlookも使えるプランまで用意されています。

4.DirectCloud-BOX
「DirectCloud-BOX」 は、ユーザー数の制限なく使えるファイル共有サービスです。使いやすくわかりやすいUIや、アクセス権限の管理にも対応しています。

5.PlaPi
JSOL社提供の「PlaPi」。自社に合わせたカスタマイズが可能かつ、シンプルな画面で直感的に操作できるので、現場にもストレスなく導入を進められます。さらにセキュリティ対策も万全で、定期的な脆弱性診断の実施や、接続元IPアドレスによるアクセス制限機能を提供しています。



クラウド型ファイル共有サービスの導入事例

クラウド型ファイル共有サービス「Plapi」導入で業務効率化に成功した二社の事例をご紹介します。

ECサイトアップ前に一元化に成功!商品探索、コンテンツ管理をラクにできた方法とは
自社独自のECサイトを立ち上げることになったA社は、商品点数の多さや、そのデータの整合性を合わせる作業にかなり手間取り、ECサイトでのスムーズな商品管理に課題を抱えていました。

クラウド型ファイル共有サービス「Plapi」導入によって、全商品情報をかんたんに一元管理できるようになり、商品データの検索やコンテンツ管理が著しく効率アップ。業務効率化に成功しました。

お客様相談室の製品問い合わせ工数削減!検索性が格段に向上した管理方法とは
C社のお客様相談室では、ユーザーからはもとより、営業部やサービス部など、社内各部署からの商品に関する問い合わせにも対応しており、負荷の高い状態が続いていました。特に、商品データが分散していて、さまざまな画像データのメディアファイル、スキャンしたPDFなどを検索することができないため、問い合わせ対応に時間がかかるのが課題でした。

そういった課題感を踏まえたクラウド型ファイル共有サービス「Plapi」導入によって、膨大なファイルの一元管理・検索性の向上を達成し、問い合わせ対応のリソース削減も叶うこととなりました。



法人向けクラウド型ファイル共有サービスで、業務を効率化しましょう

「PlaPi」は、企業に関するあらゆる情報の一元管理化を、かんたんに叶えるサービスです。最短1週間で環境を構築できるだけでなく、月額1万円のプランも用意されており、初期費用が控えめなのも魅力のひとつ。

また、法人向けのサービスであるため、一般的なクラウド型ファイル共有サービスの懸念点
であるセキュリティに対する備えも万全。定期的な脆弱性診断の実施や、接続元IPアドレスによるアクセス制限機能を提供しています。ファイルは東日本・西日本に対してバックアップを取得しており、災害時のバックアップ先としても利用できます。

クラウド型ファイル共有サービスとしてビジネスをサポートする「PlaPi」。積極的に導入・検討して、自社の成長を加速させましょう!


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